今日の"The
Age"という日刊紙のニュースレターに「メルボルンがシドニーを追い越す」という記事があった。
記事は不動産関連の開発団体が経済予測のコンサルタント会社に依頼した調査によるものとのことだが、2037年までにメルボルンがシドニーを追い越し、国内最大の都市になると予測している。
改めてインターネットを検索してみた。現在のメルボルンの人口は約400万人、これに対しシドニーは450万人と推測されている。9年前の両都市の人口差は66万人だったが、昨年は50万人に縮まった。メルボルンの人口増加率はシドニーより高く、現在の傾向が続けばいずれはメルボルンの人口はシドニーより大きくなるというものだ。
オーストラリアの年間人口増は約45万人、このうち移民によるものが30万人で残り15万人が自然増によるもの。移民してくる人たちはシドニーやメルボルン、ブリスベーンなどの都会に住みつくことが多い。メルボルンは、シドニーの2倍の率で新規住宅建築を進めており、メルボルンに定着する移民の数も増えている。住宅供給が不足しているシドニーでは住宅価格も高く移民を受け入れる余地が無く、住宅供給条件が未だましなメルボルンの人口がより増加しているというわけだ。
家内と二人で賃貸で住んでいる2ベッドルームのアパートは入居した2004年の初めは45万ドルほどであったが、現在では60万ドルくらいでは無いかと思われる。
政府の統計を調べてみたが、メルボルンの住宅取引価格の中間値は私達がこちらに来た6年半前の2003年末は約30万ドル、2009年末では42万ドルと39%の上昇となっている。一方シドニーのそれは2003年12月が52万ドル、2009年6月で49万ドルと下落している。この数字は同じ場所の同じ規模の住宅の価格推移では無いので一概にその数字がそのまま住宅価格の推移をあらわしているとはいえないと思うが、少なくとも両都市の傾向は十分わかると思う。
メルボルンの住宅価格の高騰をバブルでは無いかと見る人もいるが、一向に下落の兆しは無い。最近の人口増加率や好調な経済状況、物価上昇率などを考えるとまだまだ高騰しそうである。
一昔前はオーストラリアの住宅コストは日本に比べても格安と言われていたが、現在では全くそのような事は言えなくなった。
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